艀(はしけ)ちゃん・1

three-gremlins2005-01-22

今回からちょっとの間、@オーナー@のお友達、「ネコ屋さん」こと横濱屋のオーナーさん家の猫・艀(はしけ)ちゃんのお話です。横濱屋さんのお話は10月24日のTopics「月子の住む家」にも書いてありますので、そちらも読んでくださいね!

それは九月のこと。
昨夜は一晩中冷たい雨が降っていました。

朝、出勤仕度を終えたとき、外からたった一声、猫の鳴き声がしました。
ふと、2階の窓から猫の声が聞こえた方を見ると、道路を挟んだ向かい側の車の下にうずくまっている薄茶色の塊が。

それは猫とはいえないような、骨と皮ばかりの生き物でした。

取りあえず危険な場所から移動させようと脇の下に手を入れて抱き上げようとした時・・・
右腕が、肩から無いことに気づいたのです。

一旦家に連れていき、鮭(サケ)缶を与えると、その3本足の生き物は、ふらつきながらもあっという間に食べてしまいました。

助かるにせよ助からないにせよ、飼うにしろ飼わないにせよ、このままじゃいけないと思い、動物病院へ連れて行くことに。

トートバッグに入れて両腕で抱えるように雨で濡れた道を歩いている間、バッグの布地を通してぐるぐる喉を鳴らして「生きている。助かっている」と喜んでいる小さな命のことを、ずっと考えていました。

あまりに軽くて、そして醜くて、汚くて。
・・・私を見上げる目がただれている生き物を、内心、どう扱って良いかわかりませんでした。
病院に着くと早速、お医者さまとその奥さまが「うわーっと」声を上げて。でもまさか汚いの診たくないだのとは言わずに「どうしたの?」と、手袋をはめた手で薄茶色の塊をあちこち調べながら殺菌消毒を施し入院して様々な検査を始めたのでした。・・・ つづく


p.s.横濱屋 http://www.cat-collection.com/