午後のこと

@オーナー@がミュンヘンへ旅立った翌日のこと。
ゴンザレスを病院へ連れて行くべく、@oku@は動物病院のスタッフの皆様を待っていました。

約束の時間は1時。

私は外の通りを眺めながら、ぼ〜っ、としていました・・・というのは、表面上のことで、「早く動物病院の人来ないかな〜?」と、ドキドキしながら待っていました。

なぜならば、

ゴンちゃんが、足元にぴったりとくっついているのです〜っ!

(頼む、頼む、ゴンちゃん、離れてくれ〜っ!)

という内心の叫びを知っているかのように、ゴンちゃんはピッタリ。
ちら、と足元を見やると、ゴンちゃんはジーッ、と私の方を見ていて、「おい、なにしてんだよ」とでも言っているかのように、フン、と小さく鳴くのです。

(コワイ〜〜ッ!)

「な、なにかな〜?ゴンちゃん? どーしたのー?」
と微笑を浮かべていうと、ゴンちゃんはすごぉーく胡乱気な眼!
「おまえ、なんか、企んでるだろー?」みたいな感じ。

(ば、ばれてる! な、なぜ!?)と内心あせっているその時、救いの手ともいうべきサルサが登場!
・・・・と、思ったら、サルサはいきなりゴンちゃんに猫パーンチッ!

(やめてくれー、そこで二匹喧嘩しないでくれ〜〜っ!)
ムンクの『叫び』をやりたい気分で二匹を見ているときに、ふと気づいた!

ピカンテがいない・・・・

探す。台所。いない。探す。キャット・タワー。いない。探す。椅子の上。いない。探す・・・・・

「ピ〜カ〜? ピカンテ〜?」
・・・でてこない。

・・・どうやら、私の不穏な空気で、ピカは身を潜めてしまったらしい。
私ってそんなにわかりやすいか?
う〜ん、と考え込んでいると、やっぱりピッタリとくっついてくるのがゴンザレス。サルサは無意味な猫パンチに飽きたらしい。よくわかんないけど、フラフラ歩いている。
と、その時。

ピンポーン。
と、チャイムが鳴った!

登場したのは、3人の動物病院スタッフ。今度こそ、救いの手!
「ありがとうございます〜! 凶暴なんで気をつけてくださいね〜」
といいつつ、部屋に通すと、

ジャジャジャジャーンッ!
みたいな感じで、走り回っているのは・・・サルサ
スタッフ:「・・・このこですか?」
@oku@:「いえ、コレはサルサなんで・・・」

「きゃぁぁぁッv お客様なの〜っv 男の人がいるの〜っ! アタシ、サルサなの〜!!」
と、なぜかサルサは大はしゃぎ。キャット・タワーの最上階で、昔流行ったディスコ・クィーンのお立ち台よろしくといわんばかりに、もだえてる。(よくわからん・・・)

スタッフ:「あ、このこがゴンザレスちゃんですね」
サルサの熱意は届かずに、スタッフはテーブルの下に隠れているゴンちゃんを発見!
2人のスタッフがバスタオルを広げてゴンちゃんを追い詰め、1人がケージのドアを開けて待っている。ゴンちゃんはすごーく、怒っていて、「シャーッ!!」とか言っているのだけど、スタッフの人は全然平気。

あっという間に、ゴンちゃんはケージの中へ。

「すごーいっ! さすがプロですね〜!」と素直に私が感心と、スタッフの人は「まだまだゴンザレスちゃんは可愛いもんですよ」だと。アレ以上に凶暴なネコがいるのか・・・オソロシイ。
スタッフの方はあっさりと「じゃ、預かりまーす」とゴンちゃんを連れて、去っていきました。

・・・ゴンちゃん、ケージの中から私のこと睨んでいたなぁ。絶対私の策略だ、って思っているに違いない。次に会ったときが噛みつかれそう(ホントっに、こーゆーことは覚えているんですよ、ゴンちゃんは)。

やれやれ仕事行くかな〜?と思いながら、キャット・タワーを見上げると、まだサルサがもだえている・・・満月だからか?
そして、
「ピカンテ〜?」

突然の人の多さにピカンテは完全に気配を消してしまいました。
ぜんぜん、どこにいるのかわからず。

もーいーや、このこたちは放っておこう・・・

昨日の朝に始まった、ゴンちゃん病院へ連れていく事件は、こうして幕を閉じたのでした・・・
すごく混乱した午後でした・・・。(ピカは夜には姿を現していました)