サルサとの出会い

three-gremlins2004-11-26

その日は、私が高校生の時にもらってきたキジトラのミーコの一回忌の日でした。

その一年前に、老衰で亡くなったミーコのためにお花を買いに出かけ、いつもの道を
歩いていた時、前方にミョ〜に通行人にスリスリしているネコを発見。
その異常な愛想の良さに目を凝らして近づいていくと、そのネコが一匹のまだ完全に大人になりきっていない若いアメリカン・ショ−トヘアーだとわかりました。首輪もしていず、見るからに飼い猫というより迷いネコ風。

私の前を歩いていたお姉さんの足元にクルクル絡み付いて甘えていたけど、そのお姉さんはあまりの可愛さに別れるのを残念そうに、何度も振り向きながら立ち去っていきました。
みんなに可愛がられても、みんな立ち去ってしまい、その後姿を見つめながら地面に座り込んでいる姿がかわいそう。

「どれどれ、次は私の番」と近づいていくと、嬉しそうに立ち上がりみんなにしていたように足にスリスリと寄ってきました。その姿としぐさは、と〜っても可愛かったのだけど、お顔が黒い目やにで目が半分しか開いていず、左の耳にはヤケドの跡が残っていて、「う〜ん、かわいい・・・・?」と正直その時は思ってしまいました。

ミーコにお花を買いに行く用を思い出し、切ないながらお別れを言ってその場を離れましたが、2、3メートル歩いた所で、「もしこの子、私が世話しなかったら、どうなっちゃうんだろう・・・・・?」と考え始め、思わず歩みが遅くなり振り返ってその子を見ました。相変わらず地面に座って新しい人が来るのを待っている様子。今までも、ノラネコを見つけると家で飼うために連れて帰ろうとしていたけれど、だいたい逃げられたり、ゲージに入れるときに大暴れされたりし、回収失敗の経験があったので、「もしこの子が逃げもせず、暴れもしないで大人しく家まで来たら飼おう。そうでなければ縁がないのだから、諦めよう」と考えて、そのアメショーを抱き上げて当時借りていたアパートへと戻り始めました。その距離約15〜20メートルでしたが、その間その子は鳴きも暴れもせず大人しく私の肩の上に乗っていました。そして運良く誰にも見つからず、とうとう部屋までたどり着いたのでした。

もし、ミーコの命日でなかったら、きっと拾わなかったかもしれない。人に話すと「きっとミーコの生まれ変わりじゃあない?」と言われる。そういえば、ミーコがやっていた独特の座り方と同じポーズをたまにとることがあるし・・・・、もしかして本当にそうかもしれないと思うこともある。

「もし、これから何日かのうちに迷いネコの広告もでず、誰も探していなければうちのネコちゃんになるんだよ!」と言ってみても、もうその子は部屋の中を嗅ぎまわり、ちゃっかり自分の寝場所を決めて足を伸ばして寝始めてしまった・・・・。愛想もいいけど、それだけでなく生き方も心得ている奴。

さて、名前は何にしょう? ゴンザレスにピカンテとくれば・・・・、両方ともスペイン語だし、メキシコに関係あるから、そ〜だ、サルサ・ソース(トマト、玉ねぎ、ハラペーニョなどを混ぜたメキシコ料理のソース)の「サルサ」にしよう! ゴンザレス印のサルサ・ピカンテ(辛味の強いサルサソースのこと)でどーだ!!(・・・よくわからん命名のしかただ。by @oku@)

ということで、この日からサルサが新しく家族に加わったのでした。

p.s.な〜んてネコに名前をつけていたら、結局私は、メキシコ人と結婚してしまいました〜。(笑)