ピカンテの受難

three-gremlins2005-10-09

デンバーから帰国したあるときのこと。

夜、ふと気がついた。
「・・・ピカちゃん?」

ピカンテの姿が見当たらないことに気がついた。
「おーーーい、ピカンテ〜〜?」

・・・・・・・・・・・(シーン)。

押入れの中も、玄関のドアの外も、お風呂場も、居そうな所は探したのにいない・・・。
「あれ? どこ行ったのかな?」
と思ったが、実を言うとピカンテが見当たらないということは、珍しくない。
特に、来客があるときは完全に気配の片鱗さえない。

「・・・・・・ま、いっか」
ちょっと不思議に思ったが、他の二匹はのんびりしているし、私も寝よ〜っと思って、その夜は床についた。

そして翌朝。
朝起きると、ゴンちゃんとサルサが「おはよー」と言わんばかりに顔を出す。
が、
「・・・・ピカちゃん?」
相変わらず、ピカンテがいない。

これは・・・さすがに・・・ちょっと・・・・変!?
「ピ〜カ〜!? ピカちゃーーーーん!!」
と、家の中を探すが、やはりいない。

・・・・・・・まさか!?
ガラッ!と、ベランダのガラス戸の障子を開ける。

すると、ベランダのはじっこに寒くて固まったピカちゃんの姿が・・・!

戸を開けると「ビャ〜ン!!!!」と振り向き、大急ぎで部屋に駆け込んできた。
その後は、ずっと大声で私にもペドロにも「ビャ〜、ビョ〜、!!」と訴え続けている。

あらららら・・・・ピカちゃん、ゴメンネ。
思うに、ピカンテがもし外で鳴き続ければ、保護者のゴンザレスが真っ先に気がつくし、さすがに私たちも気付くのだが、ピカンテはひたすら外で耐えていたらしい。

ゴンちゃんも「気付かなかったよ〜」と驚いている。
「え、えーっと、ピカちゃん、ご飯食べるよね〜?」
「ビャ〜〜〜〜ンッ!!!」
ごめんね、ピカちゃん。

(written by @オーナー@)