艀ちゃんの妹

10月に、ネコやさんこと、横濱屋さんの家に新しい子猫がやってきました。
ネコやさんのお嬢さんの勤務先のビルの表にある自動販売機の裏からものすごい悲鳴みたいなネコの鳴き声が聞こえ始めたのがその４，５日前。

ネコやさんのお嬢さんもネコが大、大、大好きで、そんな声を聞いたら調べずにはいられず、販売機の裏を覗くとやっと大人の手が入りそうな狭い隙間に小っちゃな黒い子ネコがいるのが見えました。

「お母さん、私今日ネコ取ってくるから！」
とその日の朝、仕事に行くお嬢さんはネコやさんにそう言って自転車で出かけて行きました。

「拾ってくるのはいいけど、家には艀がいるし・・・」

ネコはもちろん好きだけど、そんなに何匹も飼うつもりはないネコやさんはちょっと考えてしまいました。

さて、お嬢さんは仕事場からの帰り、先輩に助けてもらいながら販売機の裏に手を差し入れて、やっと隙間から子猫を取り上げることに成功。でも、彼女の洋服も顔も真っ黒、黒。
それでも、その汚れた姿のまま自転車に乗って、お母さんに予約を入れてもらった自宅近所の獣医さんへ直行しました。

「まあ〜、この子はなんでこんなに汚れているの〜？」

診てくれた獣医さんもびっくりするくらいその子は汚かったらしい。栄養不良でノミもたくさんいるし、お腹にも虫がいるのがわかったため、その日は入院。
退院後は「お腹の虫が完全に駆虫されるまで艀ちゃんと一緒にしないこと」との指示で、子猫は大きなゲージの中での共同生活が始まりました。

まだ拾われてからそんなに経っていない艀ちゃんは、まだ子供だし、多分いじめに合っていたと思われるため愛情がほしい子だし、前足もひとつ失っているし、どうしても子猫のほうに皆の注目がいけば、いじけてしまうのでは？と私も皆も心配。

ところが、ゴンザレスが幼いピカンテを一目見て、父性本能が目覚めたのと同じで、艀ちゃんも「チャチャ」（と命名）を見た途端にペロペロ・キッスを始め、すぐにすっかり仲良しになったとか！よかったね〜！

写真はチャチャ（メス）とチャチャのお兄ちゃん分の艀ちゃん。
これからもチャチャの成長をこのページでお知らせしていきますね。
（written by ＠オーナー＠）