クロちゃんの受難
今日、店を閉店しようとしたときのこと。
店の奥から店頭へ出てきたとき、ガラスのドアの向こうで、
クロちゃんが人間のオバチャンたちに詰め寄られていた。
以前もちょっと書いたけれど、
Tianの玄関前は、元町ノラ猫組合員たちにとってなかなか快適な場所だったりする。
道路から離れていて、ちょっと高い位置にあって、
風除けになって、玄関マットがあるからお尻が冷えなくて、
テラコッタのスノコで爪とぎが出来て、
会合場所兼エサ場(エサを与える人がいるらしい・・・)の駐車場の脇なので、
何かがあればすぐに移動できる・・・とっても便利な場所なのだ。
普段は、犬がワンワン喚こうが、人間がちょっと近づこうが、
全く動じないのがノラ猫たちである。
が、今日は雨だった。
人間のオバチャンたちが・・・
おそらく「あら〜wネコちゃんだわ〜ww」みたいな感じで詰め寄ったのだろうが、
とっさに脇の暗い駐車場へ逃げようとした時、立ちはだかったのが、
Tianの傘たてだった。
一瞬、ほんの一瞬だけれど、
クロちゃんが「おおお、すぐに通り抜けられない!」と躊躇した結果・・・
オバチャンたちが、ズモモモーーンとクロちゃんににじり寄っていた。
もう逃げられない!!!
クロちゃんは、必死に全身の毛を逆立てて、オバチャンたちにネコパンチ!
でも悲しいかな、ノラネコちゃんたちに笑いながら近寄る大人の人間は、
ネコパンチなんかじゃビビラないのである。
端から見ていて、「クロちゃん、アヤウシ!!」という状況に、
私は思わず笑ってしまったが、ちょっと可哀相でもあったので、
ゆっくりドアを開けたら、オバチャンたちは、笑いながら去っていった。
「クロちゃんごめんねーーーーー」と謝りながら、傘たてを引っ込める。
が、クロちゃんは不機嫌・・・。
おそらく、
「この傘たてがあるから逃げ遅れたじゃないか・・・しかも、笑って見てたな・・・」
と思っているのだろう。
しばらくの間、ジーーーーッッと恨めしそうに睨まれていたのでした。
(written by @oku@)