ネコ兄さん

それは、2日前のこと。


「お疲れ様でした〜〜〜」


と、一足先に帰ろうとしたNonちゃんが、一度玄関のドアーを
開けて出て行ったと思ったら、何やら慌てて戻ってきた。


「ネ、ネコ兄さんが・・・・」


何のことやらと思って、彼女の指差す方を見てみると、お隣の
駐車場の入り口で見知らぬ若者(♂)が、小姐にキャットフー
ドを上げているのが目に入った。


当たり前なのだけど、ここいら辺は住宅地なのでネコに餌をあげ
ることを嫌う人もいて、元町界隈の優しきネコおばさん達も何度
か住民の方に怒鳴られたりしているらしい。
ので、その若者も嫌な思いをさせては可愛そうと思い、声をかけ
てみた。


聞けば、横浜の住民でも関東にも住んでなくて、京都から旅行で
横浜に来ていて、自宅でも5匹ネコを飼っていてネコが大好き
なので、たまたま会ったネコにやっているだけ、とのこと。
「まあ、それなら」と、その夜はそれで話を終えて帰宅。


そして今日のこと。
昼過ぎに入ってきたお客さまは、なんとそのネコ兄さん。


あの夜、あの後に彼は何匹かのネコに導かれるように歩いて
いたら、気がついたら山の手の丘の上に着いたそう。
そこで、ちょっとばかり不思議な体験をしたので、あの夜に
話をした私に会いに来てくれたわけです。


その不思議話は、ここのところ数年ずっと気になっていた山の手
の住民、それももう肉体として存在しない住民に関することで
それはそのまま、元町界隈から山の手にかけての「横浜の中の
横浜」である場のエネルギー的な世代交代にも関わることだった
ので、すっかり話が合ってしまった(笑)


やっぱり元町のネコたちは、目に見えない存在のお使いとして
この辺りにいるんじゃないかと改めて思うお話だったな〜。


いつもなぜかTianの店先が大好きで、玄関マットの上でくつろぎ
まくっている大姐さんやトラちゃんも、ちゃんと何らかのお役目
を持って来てくれているのでしょうね。